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札幌と十勝からジビエ文化を発信する。

“命に感謝し、命を最大限に活かす製品や料理法を日々考えています。”

佐々木章太

「ジビエ」という言葉を聞いたことはありますか?狩猟によって捕獲された鹿、猪、鴨など野生鳥獣の食肉を指し、ヨーロッパでは秋冬のごちそうとして昔から親しまれています。北海道は増えすぎた鹿による農林業被害などが社会問題になっていますが、近年、食材としてのエゾシカの価値が再認識。鹿肉を食べる文化が北海道・札幌に根付き始めています。札幌駅近くにある「CAMARADE SAPPORO(カマラード・サッポロ)」は、北海道の十勝を拠点に狩猟、解体、熟成、加工製造まで一貫して行う食肉料理人集団「エレゾ社」が直営するフレンチレストラン。「大切にしていることは、命への向き合い方」と言う代表の佐々木章太さんに、お話を伺いました。

牛や豚などの家畜からエゾシカなどの野生動物まで提供するレストラン。

「同じエゾシカの肉でも、味わいや質感がこんなに違うんですね」。前菜を楽しんでいたお客さんが、シェフに話しかけます。ここは、札幌駅近くの「CAMARADE SAPPORO」。ジビエ料理と自家製シャルキュトリー(食肉加工品)を中心に、さまざまなお肉が楽しめるフレンチレストランです。「牛や豚などの家畜からエゾシカなどの野生動物まで、健康的に成長した命から生み出される最高の肉食材を提供したいと思っています」と話すのは、レストランを運営するエレゾ社代表の佐々木章太さん。札幌と、本社のある十勝を行き来しながら、頻繁にレストランの厨房にも立つ、ハンター兼料理人です。

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年間400人近くの料理関係者が視察に訪れるエレゾ社。

佐々木さんは専門学校を卒業後、一流レストランなどで修行。実家の飲食店を継ぐべく地元帯広に戻ってしばらくした頃、撃たれたばかりのエゾシカが店に持ち込まれました。「その肉が本当においしかったので、修行先のレストランに送ったんです。そうしたら絶賛されて」。当時、野生鳥獣の肉は供給基準がまちまちで、品質にムラのある食材でした。修行先のシェフたちから今後も質の高いジビエを送ってほしいと頼まれた佐々木さんは、2005年にエレゾ社を設立。2009年には加工場(ラボ)を建設し、生産、狩猟、解体、熟成、加工製造まで一貫して手がけるように。ラボには年間400人近くの料理関係者が視察に訪れるなど、全国から注目を集めています。

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「命に対する感謝の想いとともに、料理人としての役割を全うしてほしい」。

エレゾ社で提供するジビエはプロハンターによるものが大半を占めますが、エレゾ社の料理人も全員ハンターの資格を取得し、狩猟をします。「狩猟という命の現場に立つことで、命に対する感謝の想いが芽生えます。その想いを根底にしっかり持ちながら、料理人としての役割を全うしてほしい。お肉を単なる食材として捉えるのは浅いと思う」と話す佐々木さん。「食は料理人にスポットライトが当たりがちですが、目の前にある一皿の背景にまで想いを馳せる人が増えていったら、生産者をはじめとした食に携わる人たち全てが笑顔になれると思う。そうやって北海道の食文化を深めていきたいんです」。

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質の高い食材や料理でお腹いっぱいになってもらうのがモットー。

狩猟が解禁される秋冬はジビエのシーズン。ただ、エレゾ社のハンターは農産物への食害などを防ぐための駆除隊員資格を持つため、1年を通して狩猟を行います。「ジビエは一般的に野生動物が脂肪を蓄える秋冬が旬と言われますが、夏のエゾシカの肉だってとてもおいしい。キジバトなど、夏にしか獲れない動物もいます。春から夏にかけてのジビエもおすすめですね」。もちろん、ジビエだけでなく自社の敷地内で放牧している牛や豚のお肉も自慢の一品。「質の高い食材や料理でお腹いっぱいになってもらうのが、CAMARADE SAPPOROのモットーです。ぜひお腹を空かせて来てください」。

佐々木章太

株式会社エレゾ社代表取締役社長

1981年北海道帯広市生まれ。料理専門学校を卒業後、軽井沢星野リゾートのメインダイニングへ配属。休日には軽井沢のフレンチ「パッション」で手伝いをし、フランス料理を積極的に学ぶ。西麻布「ビストロ・ド・ラ・シテ」を経て、2005年にジビエブランド「エレゾ・マルシェ・ジャポン立ち上げ。2007年株式会社 ELEZO社設立。現在、直営レストランやシャルキュトリを中心に全国各地での出店販売に力を入れる。

Information

名称
ELEZO
お問い合わせ
ELEZO: http://elezo.com
CAMARADE SAPPORO: https://www.facebook.com/CamaradeSapporo

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