Sapporo Chef’s Kitchen

さっぽろシェフズキッチン

main

札幌・大通公園で、北海道食材に腕をふるう。

さっぽろシェフズキッチン

“北海道ってこんなにすごいところなんだぞ、
こんな土地に住んでいる僕らは幸せじゃないか!
そんな気持ちを、みなさんと分かち合いたい”

—塚本孝

今年も、札幌市民お待ちかねの「さっぽろオータムフェスト」の季節がやってきました。開催期間中は、会場となる大通公園に美味しい食べ物やお酒が集まり、朝から晩までピクニック気分で旬の味覚を楽しむ人々で賑わいます。札幌市内のシェフたちが、店の看板を掲げて日替り出店する「さっぽろシェフズキッチン」は毎年大盛況のブースです。作りたての料理を提供し、北海道の食材の豊かさを「おいしい感動」に変えてピーアールする集団。シェフの代表を務める塚本孝さんに、お話を伺いました。

長い冬の前に札幌市民が野外で楽しむ、毎年恒例のイベント。

「札幌市内の料理人が作る北海道産食材たっぷりの料理を、さわやかな秋風が吹く大通公園でいただく……」。想像しただけでも胸が躍るような光景です。2014年で7回目を迎える「さっぽろオータムフェスト」は、札幌市民が秋を心待ちにするほど定番となった食のお祭り。なかでも多くのファンが楽しみにしているのが、「さっぽろシェフズキッチン」のブースです。大通公園の仮設厨房で腕をふるっているのは、札幌で店を構えるシェフたち。「今年はエゾシカ肉をテーマに掲げ、これまで参加していたイタリアンやフレンチのジャンル以外にも、中華と和食のお店が出店することになりました」と塚本さん。2013年には164万7000人ものお客様が訪れた「さっぽろオータムフェスト」の象徴的ブースが、またひとつ新しい挑戦に取り組みはじめました。

05

北海道食材の価値を伝える、料理はシェフのメッセージ

「北海道や札幌のためになることがしたい」。「さっぽろシェフズキッチン」が軌道にのりはじめた今、新たに考えたのが “テーマの食材を掲げること” でした。かつて食材利用されていたエゾシカは、明治初期の乱獲により食文化が消失。天敵がいないことから約30年前より増えはじめ、今では農林業被害などの社会問題になっています。なじみがうすい食材のため、駆除したうちの8割以上が捨てられている現状。「『僕らが調理するから食べてみて。ね、おいしいでしょう?』って、まずは食べたことのない方に体験していただけたら」と塚本さんは話します。シェフたちの願いは、エゾシカをとおして北海道の食材の価値を再認識し、この土地に住む幸せを分かち合うこと。普段、店に足を運ぶ機会がない人にもメッセージが届けられることこそ、イベントという場の魅力なのかもしれません。

01

シェフの協力ブースのはじまりは、ひょんなきっかけから

店の看板を守るシェフたちが厨房を離れ、日替りながらもチームでブースを運営するのは少々意外な気もします。「最初は1店に声がかかったのですが、17日間も店を空けるのは難しいということもあり、仲間うちの5店で始めたんです」と「さっぽろシェフズキッチン」のはじまりをふりかえります。「はじめた途端に『こりゃまずいぞ』って」。予想以上の客足に仕込みがまるで追いつかず、2時間以上もお客様を待たせてしまう事態に。待たせすぎたために、「料理ができてもお客様がいない」なんてこともざらだったといいます。料理を渡すときにお代をもらうシステムに変えるなど、反省点を生かしながらオペレーションを改善。知恵を出し合いながら協力することで、いつもはソロ活動ともいえるシェフの間に、固い結束が生まれたことが大きな収穫になりました。

04

イベントだからこその新しい出会いと経験が、自分の力になる

「店を持っている僕らは、普段はよその厨房に入る機会がありません。手伝うことで『このパテ、こうやって作るんだ!』なんて発見もあり、とても勉強になるんです」。人出が足りない店を、塚本さんの店のスタッフ全員で手伝う今年のスケジュールを楽しそうに教えてくれました。出店者を、あえて人員の少ないオーナーシェフの店や、会社組織でも個店オーナーのように働いている札幌の小さな店にかぎっているのは、「食をおもしろくする元気なシェフが多い」から。常に店の看板を背負い、お客様の反応をみながら切磋琢磨している料理人の魂に、期待しているからにほかなりません。大通4丁目から11丁目会場へと場所をうつした「さっぽろシェフズキッチン」で、北海道を愛してやまないシェフたちの料理を味わってみませんか?もしもちょっとだけ待ち時間があったとしても、それは「手抜きをしない料理の証」です。

07

塚本孝(つかもと たかし)

シェフズキッチン 代表
Capri Capri(カプリカプリ)オーナーシェフ

第2回の「さっぽろオータムフェスト2009」から登場した、「さっぽろシェフズキッチン」に参加。今やイベントの顔ともいえるブースを、仲間のシェフとともに育ててきた。2014年より代表に。1965年1月生まれ。北海道フードマイスター。東京八王子出身、大阪あべの辻調理師専門学校卒業。東京のレストラン数店で修行した後、渡欧。帰国後1996年3月に現在のお店をオープン。

Information

名称
さっぽろオータムフェスト
ウェブサイト
http://www.sapporo-autumnfest.jp/

You may also like