Sapporo Odori University

札幌オオドオリ大学

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札幌のまち全体をキャンパスに、先生はまちの人。

札幌オオドオリ大学

“生徒さんにとって、
授業が自分と社会との関わりを考えるきっかけになればいいなと思っています。”

— 猪熊 梨恵

札幌をまるごとキャンパスに見立て、生涯学習を推進するNPO法人「札幌オオドオリ大学」(通称ドリ大)。「こんな授業があったらいいな」というアイデアを元につくられる授業は、堅苦しさとは無縁のユニークなものばかり。授業を通して、年齢も職業も異なる人たちのつながりを生み出すドリ大は、コミュニティデザインの大きな起点となる可能性を秘めています。学長の猪熊梨恵さんにお話を伺いました。

自分たちが受けたい授業をつくる。

NPO法人「札幌オオドオリ大学」は、札幌全体がキャンパスで、誰でも先生になれるという、ユニークな運営方式で生涯学習を推進する団体。札幌の魅力を発見・共有できる場をつくることを目指し、2010年に開校しました。授業づくりのルールは、「自分たちが受けたい授業をつくること」。銭湯を教室にして銭湯博士からまちの文化について学び、最後に一番風呂につかる。映画制作の裏方さんから賄い料理の技を学び、最後はみんなで楽しく食べる。「授業」という言葉から連想される堅苦しさと無縁の内容は、「授業コーディネーター」と呼ばれるスタッフの「こんな授業があったらいいな」というアイデアを元につくられ、子どもからお年寄りまで幅広い年齢の生徒が集います。

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「教える」と「教わる」を自由に行き来できる学びの場。

ドリ大では、生徒のアイデアから授業がつくられることもあります。一周年のイベントでは、授業のアイデアを募集。バスを貸し切って道内を回るドリ大版修学旅行やラジオドラマを制作する授業など、生徒のプレゼンから数々の授業が生まれました。また、車イスを使用している生徒が「車イスの目線でまちを見る授業」で先生になったり、コンサドーレ札幌のサポーターが「サッカー観戦の授業」で先生になるなど、生徒が先生になるのもドリ大ならでは。「教える」と「教わる」を自由に行き来しながら、自分のペースで関わることができるドリ大には、「学び」の無限の可能性があります。

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年齢も職業も異なる人たちのつながりで、まちが面白くなる。

授業をきっかけに、生徒が自主的な活動を行う「部活」が結成されることもあります。現在は、生産者を訪ねて農作業のお手伝いをする「ドリ農部」、地図好きが集まる「ジオ部」など、6つの部活が活動中。「ドリ大という場を通して、家とも会社とも違う第三の居場所を、生徒さんがつくってくれたらいいなと思います」と猪熊さん。年齢も職業も異なる人たちがつながることで、「授業」という枠を超えて、お互いの活動がどんどん広がっていく。ドリ大はコミュニティデザインの大きな起点となる可能性を秘めており、札幌はきっとこれから、まだまだ面白くなるはずです。

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身近な物事を通して、社会と自分の関わりについて考える。

現在、社会と自分の関わりについて考える力を養う「シティズンシップ教育」の必要性が高まっています。「社会参加は特別なことではなく、私たちが授業で扱うような身近な物事も社会とつながっている。ドリ大の授業に参加することが、社会と自分の関わりを考えるきっかけになってほしい」と猪熊さんは言います。最近では、雪かきの授業や、参加者全員で制作した大きなブランケットを市内に暮らすおばあちゃんに贈る編み物の授業など、「参加した人だけでなく、まちに暮らす誰かのためにもなるような授業」も意識しているとのこと。ここでしか体験できない多様なジャンルの授業は、ホームページから学生登録(無料)をすれば誰でも受講可能。ぜひホームページをのぞいて、参加してみてください。

猪熊梨恵(いのくま りえ)

札幌オオドオリ大学学長

1985年、札幌生まれ。
札幌市立高等専門学校インダストリアルデザイン学科建築デザインコースを卒業後、同校、専攻科に入学。2008年春・修了。専攻科在学中にヘルパー2級を取得し、1年間休学しグループホームでヘルパーとして”介護”を体験する。卒業後、2008年春から制作会社に所属し、”クリエイターと企業をつなげる”ウェブマガジンのライティングなどを担当。他、ワークショップやトークショーのディレクションを手がける。
2009年9月から札幌オオドオリ大学 学長となる。2012年9月NPO法人化にともない現在、代表理事として活動をしている。

Information

名称
札幌オオドオリ大学
ウェブサイト
http://odori.univnet.jp/

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